飲食店選びは5つの行動タイプに分かれる|全国1,049名調査
目次
「20代はSNS、40代以降はグルメサイト」といった年代別の決めつけだけでは、現在の飲食店選びを十分に説明できません。同じ年代でも、Google Mapですぐ候補を絞る人、複数のグルメ媒体で比較する人、SNSで空気感を確かめる人、知人の紹介を重視する人がいます。COLLINSは全国1,049名の認知・探索・比較・予約・来店経験のデータを分析し、飲食店選びを5つの行動タイプに整理しました。
- 最多は「グルメサイト比較・予約型」33.1%、次いで「Google絞り込み型」29.0%でした。
- 5タイプは年齢・性別ではなく、実際の探索行動から抽出されています。
- 自店の主要な利用シーンに合わせて優先タイプを決め、他タイプが必要とする基本情報も整えます。
5つの「飲食店選びの行動タイプ」
| 行動タイプ | 構成率 | 特徴 | 店舗側の重点 |
|---|---|---|---|
| グルメサイト比較・予約型 | 33.1% | 複数の媒体で比較し、公式HP・口コミも確認 | 写真、価格、コース、席、口コミ、予約在庫 |
| Google絞り込み型 | 29.0% | Google検索・Mapで短時間に候補を絞る | ピン、営業時間、価格、入口、予約リンク |
| SNS発見・体験確認型 | 17.0% | SNSで発見し、公式SNSで雰囲気を確認 | 代表料理、空間、利用シーン、HP・予約への導線 |
| 紹介安心型 | 13.3% | 家族・友人の推薦を軸に最小限確認 | 店舗体験、公式情報、電話対応、安心材料 |
| AI・SNS情報横断型 | 7.7% | AIやSNSから知り、複数媒体で検証 | 明確なテキスト、情報の一貫性、FAQ、予約 |
分類は属性ではなく行動データから抽出
分析対象は、一人あたり3,000円以上の外食を3か月に1回以上する全国の男女1,049名です。飲食店を知るきっかけ、普段・特別な外食の探索手段、興味を持った店の確認先、予約手段、SNS・AI経由の来店経験を変数化し、K-means法で分類しました。年齢、性別、地域はクラスター作成には使わず、分類後の特徴確認にのみ利用しています。
各タイプの店選びと対策
1|グルメサイト比較・予約型
外食の機会が生まれた段階でグルメ媒体を使い、複数候補を比較します。グルメ媒体の店舗ページ、公式ホームページ、口コミを確認し、食べログ、ホットペッパー、ぐるなび等から予約する傾向があります。比較されることを前提に、価格、コース、量、席、利用シーン、予約条件を揃え、主要媒体間の情報差をなくします。
2|Google絞り込み型
Google検索やGoogle Mapで候補を探し、必要な情報を短時間で確認して絞り込みます。料理ジャンル、価格帯、営業時間、場所、席、予約可否を即座に理解できるようにし、正しいピン、入口、外観、代表料理、予約リンク、臨時休業を更新します。
3|SNS発見・体験確認型
Instagram、YouTube、SNS検索を入口に、公式SNSで料理や空間、当日の雰囲気を確認します。ただし予約は公式ホームページやグルメ媒体へ移ることが多く、SNSだけでは完結しません。代表料理、空間、利用シーン、人・背景を蓄積し、プロフィールからGoogle、HP、予約へつなげます。
4|紹介安心型
家族・友人・知人からの推薦を重視し、公式HPやGoogleの口コミを必要最小限確認した後、電話、公式HP、または予約なしで来店します。紹介施策より先に、既存顧客が自然に語りたくなる店舗体験をつくり、価格、アクセス、席、予約方法などの安心材料を用意します。
5|AI・SNS情報横断型
AI、TikTok、インフルエンサー、Instagram等から店を知り、Google、公式HP、口コミ、グルメ媒体を横断して候補を検証します。AIだけで決めるのではなく、複数情報で確かめるタイプです。料理ジャンル、価格帯、利用シーン、強み、FAQ、予約方法を明確にし、媒体間の情報を一致させます。
自店ではどのタイプを優先するか
| 店舗・利用シーン | 優先候補 | 理由 |
|---|---|---|
| 会食・記念日レストラン | 比較・予約型/Google型 | 価格、コース、席、空間、予約条件を比較されやすい |
| 空間体験が強いダイニング | SNS型/Google型 | SNSで興味を持たれ、場所・口コミ・予約を確認される |
| 地域密着の店舗 | 紹介型/Google型 | 紹介後に公式情報で不安を解消する |
| 観光地の店舗 | Google型/AI・SNS型 | 現在地検索、比較、翻訳、メニュー理解が起きやすい |
業態だけでタイプが決まるわけではありません。実際の予約経路、来店理由、検索語句、顧客ヒアリングを合わせて判断します。
タイプ分析を施策へ変える3手順
- 主要な利用シーンを決める。
- 顧客がどこで知り、何を見て比較し、どこから予約するかを確認する。
- 優先タイプが必要とする情報を整え、認知・検索・比較・予約をつなぐ。
まとめ
5タイプを使う目的は、人にラベルを貼ることではありません。顧客がどの情報を使って次の行動を決めているかを理解し、必要な写真・文章・店舗情報・口コミ・予約導線を揃えることです。優先する1〜2タイプを決めながら、他タイプでも比較段階から脱落しない情報基盤を整えます。
よくある質問
Q. 必ず一つに絞る必要がありますか?
A. ありません。利用シーンによって同じ顧客でも行動が変わります。優先タイプを決めつつ基本情報を広く整えます。
Q. SNS型は若年層だけですか?
A. 若年層の比率は高いものの、50代以上も含まれます。年齢ではなく視覚情報・空気感を重視する行動として捉えます。
Q. 比較・予約型が最多ならグルメ媒体だけでよいですか?
A. いいえ。公式HPや口コミも確認されるため、Googleや公式HPとの一貫性、口コミ、予約在庫まで必要です。
参考資料・調査上の注意
※ 5類型はK-means法による相対的な行動パターンで、同じタイプの全回答者が同一行動を取ることを意味しません。