結論から言えば、飲食店の公式ホームページは今も必要です。SNSやGoogle Mapが店を知る入口になる一方、公式ホームページは、価格、メニュー、コース、空間、利用シーン、アクセス、予約方法を確認し、他店との比較に確信を持つための一次情報として機能します。特に客単価が上がり、予約や比較の重要性が高いレストラン、居酒屋、ダイニングほど、公式情報の不足が機会損失につながりやすくなります。
この記事の要点
- 興味を持った店の確認先として公式ホームページが44.8%で最多でした。
- 公式HPは世界観を見せる名刺ではなく、比較・確認・予約を支える情報の基準点です。
- 大規模改修より先に、何の店か、価格、利用シーン、メニュー、アクセス、予約方法を明確にします。
公式ホームページが確認先の最多に
全国1,049名調査では、ブランド・店舗の公式ホームページが44.8%で最も多く、口コミ・レビューサイト42.8%、グルメ媒体の店舗ページ42.6%、店舗SNS38.7%が続きました。公式HPが比較・検討段階で広く使われています。
| 確認先 |
利用率 |
| 公式ホームページ |
44.8% |
| 口コミ・レビューサイト |
42.8% |
| グルメ媒体の店舗ページ |
42.6% |
| 店舗の公式SNS |
38.7% |
年代別の公式HP確認率は20代33.5%、30代46.2%、40代45.2%、50代48.1%、60代以上59.6%でした。「若い人はSNSしか見ない」とは言えません。
公式ホームページの3つの役割
1|一次情報の基準点
SNS、Google、グルメ媒体では更新時期や入力項目が異なり、営業時間、価格、コース内容、予約条件がずれることがあります。公式HPは、店舗・運営企業が管理する一次情報として、他媒体の説明を揃える基準になります。
2|比較に必要な情報をまとめる
顧客は「おいしそう」だけで決めません。予算、コース、席、利用シーン、アクセス、予約可否を確認します。公式HPは、料理・空間・サービスの魅力と、価格・営業時間・アクセス等の事実情報を同じ場所で確認できます。
3|比較後に予約・来店へつなぐ
予約手段は店舗ホームページ39.5%、電話34.6%、食べログ31.7%、ホットペッパー30.0%、ぐるなび24.8%などに分散していました。予約方法を一つに限定せず、顧客が予約したい瞬間にネット予約、電話、主要媒体へ進める設計が必要です。
SNSと公式ホームページは役割が違う
| 項目 |
SNS |
公式ホームページ |
| 主な役割 |
発見、空気感、鮮度 |
比較、確認、一次情報、予約 |
| 得意な情報 |
写真・動画、季節商品、当日の様子 |
メニュー、価格、席、アクセス、予約条件、FAQ |
| 情報の寿命 |
流れやすい |
繰り返し参照される |
| 次の導線 |
Google、HP、予約へ送る |
予約、電話、地図へ送る |
公式ホームページに必要な情報
| 段階 |
顧客の疑問 |
掲載内容 |
| 最初の10秒 |
何の店で、いくらで、どんな場面に向くか |
料理ジャンル、代表料理、価格帯、エリア、利用シーン、予約可否 |
| 比較・検討 |
自分の目的に合い、期待できるか |
メニュー、コース、価格、席、空間、料理人、食事制限、写真 |
| 予約・来店 |
迷わず予約し、当日たどり着けるか |
営業時間、住所、建物・階数・入口、地図、予約リンク、電話 |
最初に整えるべきこと
ファーストビューで「どのエリアにある、どのような料理・体験を、どの価格帯と利用シーンで提供する店か」を短く説明します。美しい写真だけで条件が分からない状態は避けます。
公式HPはAI・AIOの土台にもなる
AIは飲食店の認知・探索・比較で約1割の回答者に利用されていました。AIはGoogle、SNS、公式HP、口コミ等を横断して候補を提案・要約・比較する補助レイヤーです。店舗情報が画像だけで、料理ジャンル、価格、利用シーン、予約方法が文章で説明されていない場合、人だけでなく検索システムやAIも内容を把握しにくくなります。
全面リニューアル前にできる7つの改善
- TOPで料理ジャンル、価格帯、エリア、利用シーンを一文で説明する。
- メニュー・コース名、税込価格、提供時間、予約条件を更新する。
- 空間・席・個室等を写真と文章で示す。
- 駅からの経路、建物名、階数、入口写真を掲載する。
- ネット予約・電話・主要媒体へのリンク切れを確認する。
- 公式HP、Google、グルメ媒体、SNSの基本情報を一致させる。
- 更新担当者と更新期限を決める。
公式ホームページ10項目チェック
| 確認項目 |
確認 |
| 何の店かを一文で説明できる |
□ |
| 料理ジャンル・代表料理が分かる |
□ |
| 価格帯・メニュー・コース価格が分かる |
□ |
| 利用シーン、席、空間が想像できる |
□ |
| 営業時間・定休日・臨時休業が最新 |
□ |
| 住所、建物、階数、入口、アクセスが明確 |
□ |
| 予約可否と複数の予約導線が分かる |
□ |
| 食事制限・アレルギー等のFAQがある |
□ |
| Google・グルメ媒体と基本情報が一致 |
□ |
| 重要情報が画像だけでなくテキストでも掲載 |
□ |
まとめ
公式ホームページは、顧客が複数媒体を行き来する時代だからこそ、店の価値と条件を確認できる一次情報の基準点として重要です。何の店か、いくらか、どんな場面に向くか、何を食べられるか、どう予約し、どうたどり着くかを明確にし、世界観と実用情報を両立させます。
よくある質問
Q. Instagramが充実していれば不要ですか?
A. 不要とは言えません。Instagramは発見に強く、価格・コース・アクセス・予約条件の比較には公式HPが適しています。
Q. 1店舗でも作るべきですか?
A. 客単価、予約の必要性、比較のされやすさによります。会食・記念日需要や高付加価値店は単店でも価値が高いです。
Q. 古いサイトは全面改修が必要ですか?
A. まず重要情報、予約・アクセス導線、スマートフォン表示を改善し、課題を見て判断します。
参考資料・調査上の注意
※ AIや検索での掲載・推薦を保証するものではありません。
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