公式HPを見る人の51.9%が口コミも確認|飲食店の比較対策
目次
公式ホームページを確認する人も、店舗側の説明だけで判断しているとは限りません。COLLINSの2026年調査を再集計すると、公式ホームページを詳細確認先に選んだ470名のうち、244名・51.9%が口コミ・レビューサイトも選んでいました。ホームページの情報を充実させることと、口コミに表れる店舗体験を見直すことは、つなげて考える必要があります。
公式HPを確認する470名のうち、244名が口コミも選択
今回使用したのは、「興味を持った飲食店・飲食ブランドを調べる時に使用するメディアや方法」を尋ねたQ9です。調査全体1,049名から「ブランド・店舗のホームページ」を選んだ470名を抽出し、同じ設問で「口コミ・レビューサイト」も選んだ人数を集計しました。[1]| 公式HPを詳細確認先に選んだ人の回答 | 人数 | 割合 |
|---|---|---|
| 口コミ・レビューサイトも選択 | 244名 | 51.9% |
| 口コミ・レビューサイトは非選択 | 226名 | 48.1% |
COLLINSの考察:公式情報と口コミは、違う立場から店を伝える
公式ホームページでは、店舗自身が料理、価格、席、利用条件などを説明できます。一方、口コミには、利用した人がどのような場面で、何を期待し、どう感じたかが書かれます。今回の結果を踏まえ、COLLINSは、双方を別々の集客施策としてではなく、比較・確認の判断材料として捉えます。 2026年版レポートでは、公式ホームページを「情報の基準点」と位置づける一方、口コミの指摘を店舗改善へ戻し、過剰な期待を生む表現や写真を修正することを提案しています。公式ページを魅力的に整えた後も、実際の体験と一致しているかを確認する考え方です。[2] 例えば、ホームページで「落ち着いて会話を楽しめる店」と伝えていても、特定の時間帯には大人数の利用が重なる場合があります。このとき、口コミの内容を否定するだけでは、これから来店する人の判断材料は増えません。利用時間や席の違いを説明できないか、そもそも営業の設計を見直す必要がないかを考えます。以下の場面は、実在店舗の事例ではなく点検のための想定例です。比較されるときに確認したい、三つの食い違い
1.掲載している料理と、実際に注文できる料理
過去の限定料理がホームページの目立つ位置に残っていると、その料理を目当てにした人へ、現在の提供状況が伝わらない可能性があります。料理写真とメニュー一覧を見比べ、提供期間、コース限定か単品でも注文できるかを確認してください。 口コミの写真も、撮影時点のメニューを写したものです。過去の写真をすべて現在の内容に変えるのではなく、店舗が管理するページで「今、何を提供しているか」を明確にします。仕入れで内容が変わる場合は、その前提と、代表例として紹介していることを説明します。2.価格の印象と、会計時に必要な金額
コース代だけが強調され、追加注文や別途の料金に関する説明が見つからなければ、想定予算とのずれを生む場合があります。価格を安く見せることではなく、何が含まれ、どの条件で別の費用が発生するかを理解できるようにします。 口コミに価格への指摘があったときも、すぐに値下げを結論にしません。提供内容への不満なのか、説明不足なのか、顧客が想定した利用方法との違いなのかを分けて確認します。事実関係を調べず、一つの投稿から原因を決めつけないことが大切です。3.写真で受ける印象と、席で過ごす体験
内装写真が美しくても、人数、席の形、他の席との位置関係が分からなければ、利用目的に合うかを判断しにくくなります。二人席と大人数向けの席があるなら、それぞれの使い方が分かる写真と説明を用意してください。 「個室あり」という一語でも、完全に区切られた空間なのか、仕切りのある席なのかで、期待する体験は変わります。実際の設備と利用条件を具体的に伝え、できないことまで写真の印象で約束しないようにします。伝える価値と現場の体験を揃えることが、COLLINSの基本方針です。口コミを、返信だけで終わらせない
口コミへの対応は、返信文を作る作業と、指摘の背景を確認する作業に分けます。店舗が把握している事実、まだ確認できていないこと、すでに改善したことを混同せず、料理・接客・価格・空間などのテーマごとに整理してください。 例えば、提供の間隔について似た指摘が重なるなら、調理や接客の流れを確認します。同時に、コースの楽しみ方や所要時間の目安について、事前の説明が足りなかった可能性も検討します。現場の改善が必要な問題を、紹介文の書き換えだけで解決したことにしないようにします。 反対に、現在の営業とは異なる古い情報に関する指摘なら、公式ホームページの説明を最新に保つことができます。口コミに書かれた内容へ機械的に合わせるのではなく、実際の運営を確かめた上で、今後の顧客が判断できる情報を増やす方針です。店舗で行う、公式情報と口コミの照合手順
実務への置き換えとして、まず主要なコースや利用シーンを一つ選び、ホームページで何を約束しているかを書き出します。「料理の内容」「予算」「席での過ごし方」の三項目にすると、現場のスタッフとも確認しやすくなります。 次に、その利用場面に関わる口コミや問い合わせを読み、何が評価され、何に迷いや不満があるかを整理します。一件の評価を全顧客の意見とせず、似た指摘が重なるか、来店時期や利用条件で違いがあるかを確認してください。投稿内容が事実か不明な場合は、不明のまま記録します。 最後に、対応を「現場を直す」「公式情報を補う」「事実を確認してから判断する」に分け、担当者と期限を決めます。修正後は星の変化だけでなく、同じ問い合わせや指摘が続いていないか、スタッフの案内が揃っているかを振り返ります。 この作業の目的は、高評価の口コミだけを目立たせることではありません。店舗が自分で管理できる情報と体験を改善し、これから来店する人に過不足なく伝えることです。公式ページの担当者と現場が別でも、同じ確認項目を共有して進めましょう。 説明を直したときは、どの問い合わせや指摘を基にしたかも残します。料理の内容が変わったのか、案内だけを補ったのかが分かれば、次の更新でも事実を確認できます。口コミを読む担当とホームページを更新する担当の間に、改善内容を共有する手順を用意してください。まとめ:公式情報の充実と、実体験の改善をつなぐ
公式ホームページを使う470名のうち、51.9%は口コミ・レビューサイトも確認先に選んでいました。ホームページを整えれば比較対策が完了するわけではありません。公式情報で伝える期待と、口コミに表れる実体験を照らし合わせ、説明と店舗運営の両方を見直すことが重要です。まずは主力コース一つについて、掲載内容と顧客の声を確認してください。参考資料・調査上の注意
- COLLINS株式会社「飲食店の選び方に関するアンケート2026」ローデータ再集計。Q9「ブランド・店舗のホームページ」(q9c2=1)を選んだ470名のうち、「口コミ・レビューサイト」(q9c5=1)を併選択した244名を集計。244÷470=51.9%(小数第1位に四捨五入)。
- COLLINS株式会社『飲食店の選び方・探索行動レポート2026』p.31〜33(比較材料の整備、公式情報の基準点、店舗体験と口コミの一貫性)。
調査対象は、一人あたり3,000円以上の店内での外食を3ヶ月に1回以上する20代〜60代以上の1,049名。複数回答、重み付けなし。回答者内の自己申告による傾向であり、国内生活者全体の推計、実測の閲覧順序、予約・来店転換率、因果関係を示すものではありません。本文の照合手順や店舗像は、資料の考え方を実務へ置き換えたCOLLINSの提案・想定例であり、特定店舗の実績ではありません。
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